【高難度】外壁の内側の給水管の水漏れ調査
お客様から外の基礎と外壁の境目が濡れてるので見て欲しいと依頼があったのでお伺いしました。
築40年ですが、今まで雨漏りなどしたことはないとのことですので、お客様のお話をお伺いしました。
雨漏りは少なくとも半年前からの現象で、他の工務店にもみてもらったようです。それでも原因がわからなかったので、その工務店さんに『雨漏り専門業者にみてもらったほうがいいですよ』と言われたそうです。お客様もかなり注意深く観察してるらしく、過去1か月分くらいの観察資料を見せて頂きました。
当初、私も屋根か外壁からの雨漏りを疑いましたが、下屋根を見ても、外壁を見ても雨漏りした形跡がありません。
たとえ、屋根か外壁ルートから雨漏りしたとしても、時間差で出てくるだろうか?と疑問に思いました。
そこで、次に給水・給湯管の漏水を疑いましたが、水道を一切使用してない状態で水道の元栓のコマを確認しましたが、コマが回っている形跡がありません。最後に、床下収納庫から覗いて床下を確認しましたが、大きな水漏れは確認することができず、その日は帰りました。
数日後、合間をみてまたお客様宅をお伺いしました。今度は床下に入ってみて表の基礎の濡れてる部分の反対側の面の基礎を床下から触ったみると、断熱材が濡れていたました。さらに床下~外壁に向かって断熱材を手で触って順次確認すると、外壁の内側の給水管だと判明しました。私自身、前の経験が生かして、給水管が水漏れでも軽微な水漏れの場合は元栓のコマが回らないことや、回ってもゆっくりだということがあります。元栓コマが回ってないからといって、水漏れしてないと決めつけてはいけないということです。
給水管が床下から飛び出ており、そこから外壁の内側を通ってから、
ちょうど基礎の上の外壁付近の給水管から水漏れしてました。
給水管の立上りのエルボ部分から水漏れが起きてました。断熱材も濡れてます。おそらく、給水管の破損による水濡れ損害ですので、断熱材や木部の修理費用は住宅総合保険で賄えると思われます。
今回は水漏れ原因箇所の特定に予想以上に時間がかかりました。給水管の水漏れであれば、多くの場合が元栓のコマの状態で特定できるのですが、今回のようにコマの動きがわかりにくいケースもたまにあるのです。雨漏り/水漏れ調査では現場の観察力と経験の蓄積が決め手になります。
この事例と同じようなお悩みをお抱えの方、ぜひご相談下さい。