床下換気扇の交換と床下断熱リフォーム
■ 今回は施主様は練馬区に在住されている、築25年~30年のお宅で、一流メーカーでお建てになった注文住宅です。
■ 床下の点検をさせて頂く経緯になったのが、床下に換気扇を取り付けた業者がここ10年以上、見に来ないとのこと。
■ 床下換気扇を取り付けて20年弱になるので、みて欲しい、とのことでした。
■ 某シロアリ大手の会社も最近まで、無料点検に来ていたそうです。
シロアリ業者さんは、シロアリ消毒後、5年保証を付けているので、多い時は毎年、見に来る業者もあるようですね。
中には、「毎年は点検しなくてもいい」、というお客様もいらっしゃるので、点検サイクルはケースバイケースです。
■ 今回の施主様の床下の状況は、床下がベタ基礎(コンクリートが床下に打設してある)で、床下換気扇が3台設置されていました。
■ また、床下には調湿材が敷設してあって、シロアリ業者さんが取り付けたと思われる金具が取り付けてありました。
■ 今回、床下点検をして提案した事は、まず、床下換気扇が取付設置して20年ぐらいですので撤去して、排気新規交換(Wエコファン)に交換すること。次に、風が通りにくい箇所があるので、攪拌機(ポイントファン)を2機とタイマー新規交換を提案しました。
その他、付帯工事を行いました。
既存の床下換気扇の設置状況
床下換気扇を後ろからみた状況です。赤で囲んだ部分にビスが止まってませんが、本来は、最低限どちらか一箇所、ビス止めしといたほうが望ましいです。
ビスを四点止めをきちんと行なわないと、よくあるのが、床下換気扇の正面のパネルに影響を与えるので、軸ブレを起こして、故障の原因になることもあります。床下換気扇を取り付けて大分経過してからですが、他の業者で床下換気扇を取り付けたお客様から、大分経過して、「床下からガンガン音がするからみてください」、と依頼がよくあります。
既存の床下換気扇の設置状況
既存の床下換気扇の設置状況です。配線にもう少し余裕があれば、かなり良くなります。特に今すぐ問題があるような取付けかたとはいえませんが、とにかく、床下換気扇が古いので長い目でみたら、そろそろ取替時期にきてると思われます。
既存断熱材破損状況
■ 既存断熱材破損状況です。原因はいくつか想定されますが、既存の断熱材が剥離して、外れています。長年の温度の変化のために断熱材が膨張収縮して、断熱材がやせてしまい、外れたり破損した可能性が高いと思われます。
■ こういった場合、放置しておくと、当然、断熱効果が既存されたりしますので、できれば撤去して、新規交換が望ましいです。
■ 床下は冬は寒いので、結露なども発生しやすいため、膨張・収縮しやすいです。また、夏は湿度が多いために、温度変化に強い断熱材でも変化することもあると考えられます。
既存断熱材破損状況
床下断熱リフォーム工法
■ 床下断熱リフォーム工法です。メーカーはアキレス株式会社です。冬、1階のリビングやダイニングの床が冷たく底冷えがして寒い時や、1階のトイレ、洗面所、脱衣所、廊下が寒い、防蟻工事等の床下工事をするついでになど・・便利です。
メリットとしては、お住まいになりながら、床を解体しないで簡単に短時間で施工できること。床下点検口、畳の部屋から進入・材料搬入による床下工事。アキレスジュウテンRの柔軟で曲がりやすい性質を活かした優れた施工性。素材の柔軟性により、根太に密着して隙間が生じにくいこと。
■ かなり施工性がいいのでお勧めできます。まず、加工が簡単ですので、床下でも作業しやすいと思われますし、下方向からは断熱材は曲がりやすいですが、上方向からは曲がらないようになってます。
床下換気扇検品:Wエコファン
床下換気扇検品:ポイントファン
■ 床下換気扇検品です。今回は排気、Wエコファンを3機、攪拌機2機、タイマーを新規交換させて頂くことになりました。既存の床下換気扇を撤去(配線も撤去することもあります)したあと、新規で排気型、Wエコファンを3機取り付けます。攪拌機、ポイントファンは床下で風が抜けにくい脱衣場の下やトイレの床下に取付けます。
■ ベタ基礎は表面上、布基礎に比べて乾いてるように見えるので、湿気がないように考えられがちですが、意外と湿度は多いと思われます。それと、床下は当然、過酷な環境(冬は寒く、夏は湿度が高い)ですので害虫がわきやすく、間接的にアレルギーの原因となります。湿度を下げることによって、間接的にシロアリの予防効果があります。もちろん、直接シロアリに効果があるわけではないので、うまくシロアリ防蟻消毒と併用することもお勧めします。住んでいるお客様はなかなか床下を確認できないですから、きちんとした専門業者に点検をまかせて、まず床下の状況を的確に理解して、見積りを業者さんから取ることをお勧めします。